2024年度 夏季遠野地方森林組合安全大会

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6月28日(金) 2024年度 夏季遠野地方森林組合安全大会を遠野市宮守町下宮守地内において開催しました。
安全大会は、安全第一の意識を持ち、現場での危険性を再認識し労働災害を防ぐことを目的に毎年2回開催しています。

今回の夏季安全大会のメイン研修である「アカマツ枯死木の安全な伐倒方法について」の様子を紹介します。

講師は昨年に引き続き岩手県伐木技術指導員 合同会社樵 武田一吉先生です。

アカマツ枯死木の伐倒作業の危険性・注意すべきポイント・安全対策について講義いただき、当組合技能職員2名が伐倒作業を行いました。

改めて、枯死木は予測できないタイミングで倒れること、周囲を確認し枯死木の状態を見極めてから作業を進めるという手順を再認識しました。

その後、実際に、武田先生に伐倒をしていただきました。

武田先生が伐倒した後を見てみると、中はボロボロ・・アリの仕業だそうです。
皮の近くは、スポンジのようにもろく少し叩いただけで、木が崩れていました。
伐倒前に幹の中を見れるわけではないのですが、伐倒前に木の表面をハンマーなどで叩くことで死んでいる木と生きている木の違いが音で分かるそうです。
実際に叩いた音を聞いてみましたが、死んでいる木はドスンとした低い音、生きている木は高い音が出ていました。
始めて聞いた私でも、すぐに違いが分かるほど、全く違う音でした。
枯死木には健全木とは異なる特有の注意点があり、その違いを意識することで、安全で効率的な作業が可能になることを改めて実感しました。

 

武田先生から、伐倒方法の指導や注意点のお話はもちろん頂きましたが、実体験に基づくお話は特にも貴重でした。

〇伐倒技術前に、まずは退避の技術を覚える。命を守る技術が最優先
 伐倒の際の退避が遅い、退避しない人に、事故が多い。後一歩あれば・・・と言うような事故を防ぐためにも、いち早く退避することは大事です!

〇行動する前に、次のことを考えて行動する。
 当たり前のように思いますが、次のことを考えるとき、うまくいくことを考えるのではなく、最悪の状況を想定して動くことが大事です!

武田先生の講義は、いつ受講してもあっという間に時間が過ぎてしまいます。笑いもあり、笑顔で話せる先生は素晴らしいです!

笑顔で話せるまでには、幾多の困難な状況や苦境を乗り越えてきたことでしょうか。

ご出席いただいた皆様、そして、講師の武田一吉先生、お忙しいところ、本当にありがとうございました。
ご教示いただいた内容を心に刻み安全作業で頑張りましょう!